■ プロフィール
平成12年10月 弁護士登録(仙台弁護士会)
平成16年1月 ひろむ法律事務所開設
平成25年4月 仙台弁護士会副会長
現在に至る
■ 著書等
・賃貸住宅紛争の上手な対処法(民事法研究会、共著)
・「破産実務Q&A150問」(社団法人金融財政事情研究会、全国倒産処理弁護士 ネット・ワーク編、共著)
・「個人再生の実務Q&A100問」(社団法人金融財政事情研究会、全国倒産処理弁護士 ネットワーク編、共著)
■リーズナブルマンルール(reasonable man rule)
法律の世界では、「リーズナブルマンルール(reasonable man rule)」ということが良く言われます。「リーズナブルマン」とは、「合理的人間」という意味です。人間は合理的に考え、合理的に行動するものだ、ということを前提にして事実認定や法解釈を行おうとする思考方法を「リーズナブルマンルール」と言っています。
しかし、現実に生起する事象をみれば、人間は常に合理的に考え行動するとは限りません。いまだに発生している「振り込め詐欺」や「ヤミ金被害」などの例をみれば、人間は情に流されたり、まちがった思い込みで行動したりすることは避けられず、経済的な苦境などのさまざまな困窮が人間から合理的判断能力を奪ったりします。
弁護士は、当事者の生の声を直接聞くことができる法律専門家です。当事者の発言・行動が合理的と思われる場合はもちろんのこと、たとえ、一見すると不合理な場合であっても、そのような発言・行動に至った要因や背景事情などを探求し、事実関係を深く掘り下げ、事実の新たな切り口や解決の糸口を見出すことが弁護士の役割だと考えます。
今後とも、人間や社会に対する深い洞察力をもち、最終的に紛争を「リーズナブル」(合理的)に解決できるよう努力していきたいと考えています。
写真は、2009年12月にホノルルマラソンを完走した後の写真です
ひろむ法律事務所は弁護士5人の事務所です。それぞれ個性の異なる弁護士が、各自工夫をしながら日常業務に当たっております。
私が考えている弁護士の役割について述べさせていただきます。
弁護士に依頼をしようと考えている方々は、真っ暗闇の中を登山しているような状況にあるのではないでしょうか。真っ暗で遠くを見通せない、見えるのは目の前の斜面ばかり、斜面を登るだけで大変、そんな状況ではないかと思うのです。依頼者に置き換えれば、問題となっていることだけが頭を占めて将来を見通せない、見えてくるのはその問題ばかり、そのことを考えて生活しているだけで精一杯という状況です。
一方専門家たる弁護士は、知識・経験がある登山者です。もう少し歩けば頂上だ、頂上まで行けば新たな視界(将来)が見渡せる、ということが分かります。法律論に置き換えれば、問題解決までの道のりが見えているし、問題解決までにすべきことも理解しているということになるでしょう。
専門家たる弁護士に求められている役割は、不安でたまらない登山者(依頼者)に寄り添い、もう少しで頂上だと励まし、時には叱咤しながら登山をしていくことにあるのではないでしょうか。頂上まで登れば景色が変わります。物事を違った観点から見ることができます。そうすれば、心の負担は軽くなりますし、問題解決が近くなります。
後ろ向きの視野狭窄の状況から、前向きの視界が開けた状況までのお手伝いをさせていただけたらと思います。