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母が他界し後見人から「公正証書遺言」がある事を知らされました。これからの手続き等を具体的に知りたいです。勿論、自分は素人なので弁護士に依頼する時期はどの段階からがよいのでしょうか?

「後見人」が誰のことなのか、少し気になりますが、公正証書遺言は公証人が作成するので、特別な事情がない限り、遺言内容を否定することはできないと思われます。
そこで、遺言内容に基づいて、遺産の処理を行うことになると思われます。
具体的には、不動産は公正証書遺言で相続登記をする(司法書士に依頼するなど)、預貯金は公正証書遺言で引きおろし手続きをする(銀行等の窓口で手続きの仕方を相談する)などです。
手続が順調に進んでいれば、弁護士に相談することは不要で、何か問題が生じたときに相談すれば良いでしょう。
なお、公正証書遺言は、自筆証書遺言などと異なり、裁判所での遺言書の検認手続きは不要です。


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兄が自宅売却の際、借金がの残り、その借金を父が返済しました。口約束で私に入るはずのお金を兄に払い、改めて将来私にも同じ金額をあげると言っておりましたが、私が父の気に入らないことをしたとして「一銭たりともやらん」と。この場合口約束は有効ですか?

お父様が相談者に「将来相談者にも同じ金額をあげる」と口約束されたことは、法律的に書面によらない贈与(民法550条)として、契約としては有効と思われます。

書面によらない贈与は、各当事者は「いつでも撤回することができる」とされていますが、履行の終わった部分については撤回できないとされています。
※「撤回」とは将来に向かって法律効果を消滅させることです。

本件では、お父様が、まだ何もされていない(相談者に一銭もあげていない)段階で、「一銭たりともやらん」と言われていますので、これは上記の撤回と解釈できます。
したがって、お父様との口約束は一旦は契約として有効に成立しましたが、撤回により効力がなくなったと考えられます。
ただ、親子の間のことですので、また折を見て、もう一度お父様にお約束いただき、今度は契約書や遺言書などの書面を作成してもらっておいてはどうでしょうか。


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母の遺産相続に伴い預金額2,000万円、土地旧建物等もあります。但、旧建物・祈祷場等は、いづれ解体が必要。祈祷場鳥居は再度設置する必要があります。費用は700万位かかります...どのように解決したら良いでしょうか?

亡くなった方名義の預金も相続財産になると考える方は相当数いらっしゃいます。

しかし、昭和29年4月8日の最高裁判決で「相続人数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解する」と判断されており、亡くなった方名義の預金は法定相続分に従って「当然分割」されてしまうため、相続財産にはなりません。

この点、相続人全員が合意すれば、亡くなった方名義の預金を遺産分割の対象とすることは可能ですが一部でも反対する人がいれば「当然分割」するほかなくなります。

実際、平成14年2月15日の東京高裁決定も
「預貯金は,当然には遺産分割の対象になるものではなく、相続人間においてこれを遺産分割の対象とする旨の合意があって初めて遺産分割の対象とすることができると解される。したがって、この合意がない限り、預貯金は遺産分割を待つまでもなく、相続開始と同時に当然に分割されるのである。」と判断しています。

なお、祈祷場や鳥居は祭祀財産(民法897条)にあたるとされる可能性もありますので、相続財産(土地や建物)とは別に検討する必要があるかもしれません。
いずれにしても、相続財産や祭祀財産の将来的な維持管理費等は原則としてこれを相続(承継)した方の負担となります。

将来発生する維持管理費等も織り込んで遺産分割協議をすることが困難な場合には前述の最高裁判決にしたがって預金を分割するほかないでしょう。


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私は、農家の長男に生まれ、姉と弟がいます。幼いころから「お前は家督」だと言われ、子供のころから農業を手伝ってきましたし高校卒業後は地元に就職し家計を支えてきました。一方、姉は嫁に行くのだからと専門学校を出してもらい、弟はいずれ独立するのだからと大学まで出してもらいました。親が亡くなり相続する場合、私に特別寄与は認められるでしょうか?

ご質問にある「寄与分」とは、共同相続人の中に被相続人の事業に関する労務の提供、財産上の給付、療養看護等について特別の貢献を行った者が存在し、それにより被相続人の財産が維持・増加した場合に認められる、というものです。
そのため、例えば、あなたが農業に協力したことにより農地等の資産が維持・増加した、という場合や、長年にわたってご両親と家計を同一にし、多額の資金援助を行ったためにご両親の預貯金が増加した、などの事情がある場合に、あなたの「寄与分」が認められる可能性があります。
但し、相続との関係では、親子間の扶養義務の範囲内に当たる行為は「寄与」に該当しないとされているため、具体的には、あなたの行ったサポートや貢献の内容によって判断されることになりますので、ご留意ください。
なお、相続人間で学歴に違いが生じている場合には、「特別受益」としての取扱いも問題になり得ますが、最終的には負担した学費の金額や家計状況等により判断されます。
詳しくは、一度弁護士にご相談されることをお奨めします。


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祖父名義の土地に私が家を建てた後、祖父が亡くなりました。父が土地を相続したのですが、その後、父も亡くなってしまし、私の兄弟が遺産相続の調停を申し立ててきました。もし私が相続を放棄した場合、ローン返済中の住宅は取り壊さなければならないのでしょうか?

相続を放棄した場合には、お父様の相続に関して、あなたは最初から相続人ではなかったものとみなされます。そのため、あなた以外の相続人が共同で相続をすることになりますが、必ず住宅を取り壊さなければいけないわけではありません。
他の相続人が銀行に対する返済を継続するなどした場合には、銀行は抵当権を実行せず、住宅の任意売却や競売が行われないこともあります。その場合には、住宅はそのまま存続し、特に取り壊しが必要になることもありません。
また、団体信用生命保険に加入している場合には、保険金によって住宅ローンの残債務が完済されるケースもありますので、必要に応じて金融機関にご確認ください。
なお、相続放棄は、相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申し出て行う必要がありますのでご注意ください。


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